映画『くちづけ』

ここのところ…いろいろとバタバタしておりまして
劇場で映画観てないないなぁ
 
6月は結局『リアル 完全なる首長竜の日』だけだったし
5月は5作品観たのになぁ…。
その5本全部…邦画だったことに驚愕
観たい洋画もあったんだけれど、、時間的に合わなかったんだよね
 
『くちづけ』は…5月29日(水)に観ました。
29日は父の月命日なので、、
可能な限り~独り暮らしになった母の様子をみるのを兼ねて実家に行くようにしています。
 
実家の帰り…観たのですが…
正直な話…キツイ映画でした。
 
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<解説>
演劇や映画、テレビドラマなどで演出家・脚本家・俳優として活躍する宅間孝行が原作と脚本を手掛け、知的障害のある娘と父との父娘愛を描いたヒューマン・ドラマ。知的障害者たちのグループホームを舞台に繰り広げられる温かな交流、ヒロインの恋、父の深い愛などがユーモアを交えながらつづられる。監督は、『トリック』『20世紀少年』シリーズなどのヒットメーカー・堤幸彦。主人公である娘と父を貫地谷しほり竹中直人が演じ、宅間や田畑智子橋本愛などが共演する。衝撃的な展開と強い親子愛に涙せずにはいられない。
<あらすじ>
知的障害を持つ娘のマコ(貫地谷しほり)を、男手ひとつで育てる愛情いっぽん(竹中直人)は、かつては人気漫画家だったが休業し、すでに30年がたっている。知的障害者のためのグループホーム「ひまわり荘」で住み込みで働き始めたいっぽんと、そこで出会ったうーやん(宅間孝行)に心を開くようになったマコ。しかしそんなある日、いっぽんに病気が見つかる。
 
宅間孝行さんが実話をもとに脚本をてがけて
東京セレソンデラックスによる人気の舞台劇だそうです。
なので、、映画でありながら「舞台」を観ているような感じ。
すべてがグループホーム「ひまわり荘」で撮られている。
そこに代わる代わる登場人物が集まり…事件・事情を語る。
笑える部分もあるのですが(舞台での言葉のかけあいのなせるワザ?)
扱っているテーマが重い…めちゃ重い…
狭い空間で…テーマが重すぎて、、
ものすごく閉塞感を感じてしまった…
舞台でみれば…めっちゃ感動したのかも。
映画化したんだから、、もっと違う描き方があったのでは?
なんて…生意気ながら感じてしまいました。
 
「泣ける映画」というふれこみの宣伝もイヤだったんだよね。
観た映画館のトイレには
「涙活」なんていう言葉を使い…
「泣いてください」みたいな
あまのじゃくな性格なのか…
どこか冷めていたのを覚えております。
 
役者さん達は素晴らしかったです。
 
<キャスト>
貫地谷しほり(阿波野マコ)  ・竹中直人(阿波野幸助/愛情いっぽん)  ・宅間孝行(うーやん) 
田畑智子(宇都宮智子)  ・平田満(国村先生)  ・麻生祐未(国村真理子)  ・橋本愛(国村はるか)
・岡本麗(袴田さん)  ・嶋田久作  ・宮根誠司  ・伊藤高史  ・谷川功  ・屋根学  ・尾畑美依奈
……
 
そうさなぁ…
 
知的障害者である娘の将来を悲観した父親が…自らの手で…という悲劇。
その他にも
障害者の方を家族に持つ方には…辛い問題が次々と。
兄が知的障害者であることから、、婚約破棄されてしまう妹。
障害者年金を目当てに保護者を名乗る親。
偏見をおおっぴらに言う者。
誤解される障害者。
時には犯罪の被害者になり加害者にもなってしまう。
家族に見放されたり、家族がいなくなったら…
余命短い父親が…愛する娘を手にかけなければいけなかった現実。
この映画は悲劇を描いています。
…問題を提起しているのです。
障害者に対する人のあり方を考えさせてくれます。
 
正直な話
うーやんの妹の智子さんは婚約破棄されてしまうわけですよ。
だからといって…智子さんの婚約者を責めることができますか?
人間は自分が可愛いから…。
偏見がなくても理解しようとしても…
さぁ…それが自分の身の上に起こったならば…
素直に受け入れることができるでしょうか。
また、、
誰の身の上にも起こり得る事かもしれないのですよ。
私たちはどうすればいいのか…
知的障害のある方だけではなく…
その家族だけではなく…
みんながもっと幸せに人生を送るためには…
答えはみつからなくても
そんなことを考えさせる力をもった作品。
 
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