『人間仮免中』by卯月妙子…取扱い注意?

朝…この本の事を「回顧録」に記すには…ちょいっとヘビー過ぎて
人によっては取扱い注意書物(爆)
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マンガです。
330Pのマンガです。
 
作者は…卯月妙子さん。
作者紹介の部分をそのまんまもってくると…()部分は継ぎ足し。
1971年、岩手県生まれ。
20歳で結婚。(一児をもうける)しかし程なく夫の会社が倒産し、
借金返済のためにホステス、ストリップ嬢、AV女優として働く。
排泄物や嘔吐物、ミミズを食べるなどの過激なAVに出演する。
カルト的な人気を得る。その後夫は自殺。(夫は植物人間となり、一年半後にこの世を去る)
幼少から悩まされていた総合失調症が悪化し、
自傷行為や殺人欲求等の症状のため入退院を繰り返しながらも、
女優として舞台などで活動を続ける。
さらに自伝的漫画『実録企画モノ』『新家族計画』を出版し、
漫画家としても活躍。
2004年、新宿のストリップ劇場の上で喉を切り自殺を図ったことでも話題に。
 
とまぁ…平々凡々とのらりくらりと暮らしてきた一般人のわたしには
想像もできない人生を歩んできたお方。
そんなお方の本(自伝的漫画)をなぜ手にしたかといえば……
 
リスペクトする小泉今日子さんが
読書委員をされている「読売新聞」の書評欄で
この『人間仮免中』を大絶賛。
彼女の興奮ぶりが…書評からあふれてくる感じ…。
ちょっと…読みたいじゃん!!
と思っていたのですが…
二の足も三の足も踏んじゃっていたのは~これが漫画だという事。
 
どういうわけか…漫画がドンドン読め(観れ)なくなってきている
娘大好き『ワンピース』も10巻ぐらいまででリタイア
 
本屋さんでチェックしてみたが
ビニールでコーティングされていて、、立ち読みできないじゃん!
それに厚いし、値段も高いじゃん!!(税込1365円)
この値段で、、買って…読めませんじゃ…自分が許せない
んで…ずっと躊躇しておりました。
 
しかし!!
探し物は~あきらめた頃にみつかるように…
あきらめ、忘れた頃に立ち寄ったコンビニに…置いてありました~~
ビニールもかかっておりませんでしたので♪
中チェック!!
 
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到底…上手とは思えないこの絵柄。
でも、、わたし…これならOK読める(見れる)
お買い上げ~~♪
感想は…
「ななななんだぁ…この漫画…
凄い!と通り越して…凄まじい…凄まじい過ぎる…。
今となっては~小泉さんがどのように書評していたか…忘れてしまったんだけれど、、
一気に読めるものじゃない。
あまりにも壮絶すぎる生き方に息苦しくなってしまう。
シモネタ満載なんだけれど
そんなシモネタとか常識とかすべて飛び越えてしまっていて、、

帯に漫画家の「井浦秀夫さん」(…わたしは全く知りません)が
「世の中の100人に1人が総合失調症だという。
しかし多くの人は、自分とは無縁の世界の話と、恐れて目をそむける。
卯月妙子は、あっちの世界の「現実」を、こっちの世界の言葉で語れる稀有の人だ。
驚かされ、笑わされ、教えられ、泣かされる。
これは卯月妙子と彼女のヒーローの、愛と冒険の物語だ。」
と書かれているけれど…
まさにそう!そんな感じ!
あっちとかこっちとかいう表現はどうかと思うけれど。
 
全く真実だけの実体験を漫画で表現している…漫画家だから…。
ネタばれですが…彼女は
ある日、突然、、歩道橋から真っ逆さまに飛び降り、口からコンクリートに激突し
顔面粉砕骨折してしまう。
目と目が何センチもずれ、片目は失明。
口も開かずに、何か月も妄想の中で、混濁し、激痛に襲われ続け生死も彷徨う。

顔面粉砕骨折
女優までしていた人が…その風貌は一変した。
今回の事故で…本人いわく「妖怪 油すまし」
笑えないブスだそうだ。(本人談)
 
この事故で、漫画も以前とは違うタッチになったのだろう…。
そのタッチのおかげで、、わたしは読むことができたし
あまりにも凄まじい事実でも最後まで読みきる事ができた。
 
そんな彼女のそばに寄り添い、彼女を愛する…内縁のボビー。
今、、彼女はたくさんの項目に「要介助」がつき
ボビーさんや家族、友人たち、主治医…多くの人に支えられながらも…
「生きている」
人の「ありがたさ」や「愛情のなんたるか」をかみしめながら…。
 
わたしは読んで(知って)本当によかったと思っておりますが…
たぶん~無理!!って方いると思います。
人によって…の本。