『世界から猫が消えたなら』by川村元気

2013年本屋大賞ノミネート作品の中で
唯一読んだのは…
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マガジンハウスが出版!!
絶対に、、他の文学賞ではノミネートされないだろうなぁ(笑)←失礼な発言?
なんていうわたしもノミネートされているからじゃなくて…
愛くるしい猫の表紙にグッときちゃって…。
 
■ストーリー
地方都市で郵便配達員として働く30歳の僕。猫と2人暮らし。そんな僕がある日突然、余命わずかであることを宣告される。僕が絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。
「はじめまして!アタシ悪魔っす!」
その(ずいぶんと陽気な)男は自分が悪魔だと言い、奇妙な取引を持ちかけてくる。
「この世界から何か1つを消すごとに、あなたの命を1日延ばしてあげましょう」
何かを得るためには、何かを失わなくてはならない。半信半疑ながらも、僕はこの取引を受ける。
僕と猫と陽気な悪魔の摩訶不思議な7日間がはじまった。
悪魔は世界からモノを消し、僕の命を1日ずつ延ばしていく。電話、映画、時計……僕の命と引き換えに、世界から本当にモノが消える。世界から何かが消える度に、僕の中の常識や価値観が大きく変化していく。
電話が消えた世界。映画が消えた世界。時計が消えた世界。失われてみて、はじめて感じるそのモノの意味や価値。そして僕は何かが失われていく世界の中で、愛猫と触れ合い、初恋の人と再会し、無二の親友と出会い、亡き母のこと、そして長い間断絶状態にある父のことを想う。そして自分が死に、消えた後の世界を想像する。僕の葬式に集まるのはどんな人たちだろうか。そのなかで僕の死を心から悲しんでくれる人は何人いるのだろうか。僕について、彼らはどう評し、どんな思い出を語るのだろうか。
そして金曜日、悪魔は告げる。「世界から猫を消してください」と。
苦悩の絶望の中、僕は猫を探して走り回る。走っても、走っても、猫は見つからない。
だがそのとき僕はまだ、のちに訪れる奇跡的な結末を想像だにしていなかった―――。

■目次
月曜日  悪魔がやってきた
火曜日  世界から電話が消えたなら
水曜日  世界から映画が消えたなら
木曜日  世界から時計が消えたなら
金曜日  世界から猫が消えたなら
土曜日  世界から僕が消えたなら
日曜日  さようならこの世界

■著者プロフィール
川村元気(かわむら・げんき)
1979年生まれ。映画プロデューサーとして『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』などを製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia 2010」に選出され、2011年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。現在Casa BRUTUS誌にて「Tinny ふうせんいぬティニー」を連載中。本書が初の著作。
 
220Pに満たない本なので
読むのが早い人は1日で読み終わってしまうかも…。
携帯小説のようなノリと軽さがあって
メッセージも明快で…
さすが映画プロデューサー。
画像が浮かんできそう…。
「消してみることで、価値が生まれる。
失うことで、大切さが分かる。」
……うん。うん。
生きるって…そういう事の連続なんだよね。