ようやく『夢売るふたり』観れたぞぉ。

本日は、娘の新人戦だったので、
お休みをとっておりました。
その試合時間が…予想だにしていないくらいの遅い時間だったので
これは!!!
隣町まで足をのばして…待望の『夢売るふたり』観賞
 
監督の西川美和さんの映画?脚本が好きですね。
『ゆれる』『ディア・ドクター』ともに原作も映画観賞後に買いました。
彼女の描く…嘘のワールド。人間の弱さと強さみたいな…汚さとか…
人間の奥底の潜む闇~みたいな感じが好き。
 
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夢売るふたり
9月8日公開
監督・脚本:西川美和
出演:松たか子阿部サダヲ田中麗奈鈴木砂羽
安藤玉恵、江原由夏、
木村多江、やべきょうすけ、大堀こういち、倉科カナ
 
<あらすじ>
東京の片隅で小料理屋を営む貫也と妻の里子。店は小さいながらも繁盛していたが、調理場からの失火が原因の火事で全てを失ってしまう。絶望して酒びたりの日々を送っていた貫也はある日、常連客だった玲子と再会、酔った勢いで一夜を共にしてしまう。その事を知った里子は、結婚詐欺で金をだまし取る事を思いつく。店を再開するための資金を稼ぐために貫也は、出版社OL、重量挙げ選手、デリヘル嬢などに言葉巧みに次々と接近する。
 
<感想>
やり直そうとけなげに頑張る妻に比べて、夫はやる気なしでパチンコ、酒浸り。この頃(?)松たか子演じる里子は笑顔があって、どこか生き生きとしているようにも見えました。女の強さ?母性なのでしょうか。だが…そんなときに浮気をしてしまった夫。いや~女って怖いですね(笑)里子さんの狂気のスイッチが入ったのが確実にわかりました。
本当に松たか子さんお見事!そして、、この松たか子さんを愛情と狂気に走らせる事のできる夫は~阿部サダヲさんしかいない。そのくらいに…このお二人お似合いです。
正直、ダメな夫を支えるけなげな妻の部分は…ねぇ…ありきたりですから(笑)
自分の夫を妻がプロデュースするわけですよ。でもでも…ひらたく言えば…夫に体を売らせているわけですから!!
怖いですよ~。女だからこそわかる寂しい女のツボに、これでもか!って感じで美味しい罠をしかけてくる。まさか!男の裏には妻がいるだなんて想像もしない。この着眼点…やはり西川監督凄いわ♪
そして、その西川ワールドを見事に演じた松たか子さん!あらためて凄い女優さんだなと思いました。
西川監督がおっしゃるようにわたしも『告白』の彼女は好き。彼女は悪役の方が似合うのではないかと思ったくらい。
とてもえげつない話なのに…彼女ももって生まれた品の良さは…悪役を演じる上で、とても貴重な「なんで彼女が?」
を生み出して、人間の複雑さにスパイスを加えてくれている。
妻の提案を聞いている夫~そこには妻への愛情があったのかもしれないし…
もしかして!彼は妻をはじめとする全部の女性の想いにかなえよう!と思っていたのかもしれない。
だから~彼に騙された女性たちが、彼に騙されたお金はさておき、彼という存在を恋しがっていたのではないかと思われる。
夫を詐欺師にして、女たちからお金をだまし取る。
そして…自分たちの夢だったお店を手に入れようとする。
しかし…その夢が近づくにつれ=詐欺がうまくいくほどに、妻は孤独へと、夫は罪悪感を感じるようになっていく。
そして…もろくも崩れていく夫婦の絆…
この女は怖くて、悲しくて、寂しくて、悪い女。
でも…人間~どこかのその要素はもっているんじゃないかなぁ←問題発言?
ラスト近くの部分~夫はどこかすがすがしくて、、妻の事を想い
妻は…プチ寂しげにしつつ…最後のはなった眼光の鋭さは
「それでもわたしは生きていくんだ」
いいたげだったと思うのは~わたしだけでしょうか?
 
またもや…香川照之さんが登場して…笑っちゃった。
この人~何本映画に出てんのよ!(笑)
その香川さんはじめ、たくさんの登場人物がいい感じ♪