『東京家族』観ました…

鈴木先生』がらみで、、埼玉県の教職員の駆け込み退職者問題にふれましたが
言及してませんが
どちらかというと…あと2か月を残して辞めてしまう先生批判になってしまいました。
その後のニュースや報道で
断腸の想いで、決断された方もいる事を知った。
その2か月で100万~150万の退職金が違ってくる。
介護・ローン…いろんなやむなき事情もある。
一概に一方向から判断してはいけない事を
あらためて思いました。
そして…そのお金をフイにしても駆け込まない先生も1000人以上いる。
日本人…日本…まだまだイケてるよ♪イケるよ♪
 
そんな日本の家族の姿を撮りつづけた山田洋次監督の『東京家族』観てきました。
 
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<あらすじ>
2012年5月、瀬戸内海の小島に暮らす周吉(橋爪功)と妻とみこ(吉行和子)の老夫婦が、子供たちに会うために東京にやってくる。郊外で開業医を営む長男の幸一(西村雅彦)の家に、美容院を経営する長女の滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事をしている次男の昌次(妻夫木聡)が集合し、家族は久しぶりの再会を果たす。しかし多忙な幸一と滋子は、次第に両親を持て余すようになり、仕方なく周吉は同郷の友人、沼田(小林稔侍)を訪ね、とみこは昌次のもとに一夜の宿をとることに。
つれない子供たちの態度に、仕方ないと思いながらも、寂しさを抱く父と母。そして周吉は沼田と断っていた酒を酌み交わし、泥酔して騒ぎを起こしてしまう。一方、とみこは昌次に付き合っている彼女、紀子(蒼井優)を紹介され、紀子の性格の良さに上機嫌となる。が、翌朝、幸一の家に戻ったとみこは突然、倒れてしまい…。
大切なのに煩わしい。誰よりも近しいし、わかっているからこそ、遠くに感じ遠のいてしまう…家族。
<キャスト>
・監督 : 山田洋次
 
橋爪功(平山周吉) : 父
吉行和子(平山とみこ) : 母
・西村雅彦(平山幸一) : 長男
夏川結衣(平山文子) : 長男の嫁
中嶋朋子(金井滋子) : 長女
林家正蔵(金井庫造) : 長女の旦那
妻夫木聡(平山昌次) : 次男
蒼井優(間宮紀子) : 次男の恋人
 
<感想>
 
名作映画のリメイクって難しいんだろうな…と感じてしまった。
山田監督が尊敬してやまない小津安二郎監督の代表作である『東京物語』は、
先ごろ~世界の映画監督358人が選ぶ優れた映画で、見事1位に輝いた。
その『東京物語』をモチーフにして、設定を2012年の東京にした『東京家族』は、
尊敬する小津監督に奉げた山田監督のラブレターでもあったんだろうなぁ…。
名監督と称される山田監督でも、小津さんへの尊敬と慕情が強すぎたのか
あまりにもその小津監督の影響が出てしまい…
独特な会話のテンポやカット割りやカメラアングル?っていうのかなぁ…
とても違和感を感じて仕方なかった。
2012年の…東京に住んでいる家族には到底思えなかった。
今を描きだしているはずなのに…一昔前のドラマをみているように感じてしまった。
 
そんな中…気持ちいい感じで息抜きさせてくれたのは
吉行和子さんであり、長男の嫁の夏川結衣さん。
その吉行和子さんが倒れてしまってからは…
も~そんな違和感を感じる余裕もなく(笑)
泣けてしまいましたけれどね…
 
中嶋朋子さん演じる長女も含め…
実にリアルな感じの「親の死」でした。
哀しいんだけれど…始終泣き続ける事はない。
笑いもある。現実もある。自分たちの生活がある。
 
やはり一番大事なのは…核家族の自分たちの生活。
父親の事は心配だけれど…自分たちの生活がまず第一。
あの感じは~とてもリアル。
 
そんな中、蒼井優さん演じる次男の恋人が
そりの合わなかった父と息子の心のつながりの取っ掛りをつくってくれた。
それが亡くなった母のプレゼントのようで、じ~んときてしまいました。
 
なので…
橋爪さんと妻夫木くんの屋上でのシーンと
橋爪さんが蒼井優さんに語りかけるシーンには
じんじ~~んとさせられました。
子どもの数が減り続け、お年寄りの割合が増える。
一人世帯がドンドン増えていく。
景気も停滞したままで、閉塞感に満ちている。
暗い事ばかりのよう…
そんな世の中で
今、日本人が一番考えなくてはいけないことは
本当の幸せは何なんだろうって事ではないでしょうか。
 
小島で一人暮らす事にした父。
安易にハッピーエンドに終わらす事なく
今後の日本に日本人に問題提起されているような感じでした。