命とひきかえになるものなど…何もない!

10日前のバレンタインデイの日
 
大阪府大東市の小学5年生の男子(11歳)が電車に飛び込んで自殺をした。
 
塾に行く途中…
背負っていたリュックをおろし、近くに「遺書」を置き
その上に着ていた上着を丁寧にかぶせたそうである。
祖母にあたる方が、、駅の防犯ビデオの写っている孫の様子を語っていらした。
 
彼の「遺書」とは…
通っている小学校の統廃合に抗議するという内容のものだった。
『…どうかひとつの小さな命とひきかえに、統廃合を中止してください』
 
彼の通っていた小学校を含む、近隣の3つの小学校が2つになる統廃合。
彼の通っていた小学校が閉校となる。
今まで一緒だった…同級生がバラバラになる。
17日は彼の通っていた小学校で「閉校式」が実施される予定で
12日にはその練習がされた。
「みんな気持ちが違うんやから団結せー言われてもできへんやんなー」
と憤慨していたという。
 
学校統廃合は特定の地域の問題ではなく
子供の少数化に伴い、各地で起きている問題なのだと思います。
子どもも含めた住民の意見をていねいに聞いた上での統廃合だったのか…
大阪市をはじめ、、同様の悲劇を起こさないという意味で再検証しなければならないでしょう。
 
いまの学校が大好きで、友達が大好きで、
感受性が豊かな、、とても聡明な、、とてもいい子だったのでしょう。
 
遺影の写真も、利発で明るい素直で明るい笑顔の少年でした。
その写真を前にお母様が
「傷ついた羽を休めてあげることが出来なかった。
心の叫びをキャッチできずに、本当にごめんなさい。」
と悔やんでいらっしゃったけれど…
感情的にならず、、
「物事を変えるために子どもができることが死だとは決して思わないでほしい。
生きて働きかけ、世の中を変えてほしい」
と静かにお話されていた。
 
聡明な感受性豊かな男の子は…このお母さんにメールを残している。
「今までありがとう…家族…みんな…大・大・大好き」
 
こんな言葉を残された家族はどうすればいいの。
 
君は優しくて賢くて~とてもいい子だけれど…
そう思うけれども、、、君は間違っている。
君の命とひきかえになりえるものが、、この世の中にあるだろうか…
 
親と子の出会いは「1120億分の1」-ほとんど奇跡であるらしい。
(過去の累積人口から試算した結果)
 
奇跡として生まれた子に…自ら死を選ばれたら…
その時…親はどうしたらいい…
自分の無力さに一生後悔して過ごすしかない…
 
優しく聡明な君に…生きて大人になって
この世の中をよりよくしていってほしかった…
 
この1週間で一番つらかったニュースでした…