『アメリカン・スナイパー』

息子と盛り上がった『アメリカン・スナイパー』の健忘録。

わたしは先月の金曜日(2/27)
いつも行ってる映画館の会員デーが金曜日で
¥1,000で鑑賞できるので(((o(*゚▽゚*)o)))
ずっと観たかった『アメリカンスナイパー』を鑑賞。
(2/21公開)

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〈あらすじ〉
米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊し、イラク戦争に狙撃手として派遣されたクリス(ブラッドリー・クーパー)。
その任務は“どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること”。
狙撃精度の高さで多くの仲間を救ったクリスは “レジェンド”の異名を轟かせるまでになる。
しかし、敵の間にもその腕前が知れ渡り、“悪魔”と恐れられるようになった彼の首には18万ドルの賞金が掛けられ、
彼自身が標的となってしまう。一方、家族はクリスの無事を願い続けていた。
家族との平穏な生活と、想像を絶する極限状況の戦地。
愛する家族を国に残し、終わりのない戦争は幾度となく彼を戦場に向かわせる。
過酷なイラク遠征は4度。度重なる戦地への遠征は、クリスの心を序々に蝕んでゆく……。
〈解説〉
アメリカ軍史上最強の狙撃手と言われた故クリス・カイルの自伝を、
ブラッドリー・クーパーを主演に迎え、クリント・イーストウッド監督が映画化した人間ドラマ。
過酷な戦場での実情や、故郷に残してきた家族への思いなど、ひとりの兵士の姿を通して、
現代のアメリカが直面する問題を浮き彫りにする。
(movie.walker より)

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実在したクリス・カイルさん。

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主演のブラッドリー・クーパーさんは
役作りのために18キロも体重を増やしたといい、
カイルさんに酷似しておりました。

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内容もクリス・カイル氏の自伝を
忠実に映像化されたものなのだと思いました。

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1月16日に米国で公開された映画は、
今年度の米アカデミー賞で作品賞など6部門にノミネート。
音響効果賞をゲットしております。
アカデミーの会場に、
クリス・カイル氏のご遺族も招待されておりました。
WOWOWの生中継番組?で拝見いたしました)



興行収入ではすでに2億8500万ドル(約340億円)に上り、
日本でも2週連続の1位だったので(先週分は不明)
主要なオスカーは逃しましたが
興行ではぶっちぎりに成功した映画といえます。

また、アカデミー賞の発表の2日後、
クリス・カイル氏を射殺した PTSDを患う元海兵隊員 エディー・レイ・ルースに
仮釈放なしの終身刑が言い渡されました。

この事(事件)もあまりにセンセーショナルで
「伝説のスナイパー」をさらに〈伝説化〉してしまった様に思えます。

映画をめぐっては、保守層がクリスさんを英雄視し、
絶賛する一方で、リベラル層は「戦争の美化」と非難し、
世論は二分していると…と言われておりますが

平和な日本にいるわたしには
何処をどうとっても「反戦映画」だと思いました。
原作に忠実(だと思いますよ…読んでないからわからないけどさ)
そして、主人公クリスさんの人生を丹念に、
リアルに描いております。

味方からは『英雄』『伝説』と讃え、崇められるが
敵からは『悪魔』と恐れられ、賞金をかけられる。

そんなクリスさんの合わせ鏡の様な存在が
敵側にもいて…狙撃の名手はオリンピック(だと思うf^_^;))選手。
国を愛し、自分の家族を愛し、仲間を守るため…
「殺戮」を繰り返す…

わずか6年間で4度のイラク遠征を経験したクリスさん。
出征と帰国を繰り返す。
死と隣り合わせのイラクと穏やかな時間が流れるアメリカ。
戦場と日常。
戦場での過酷なまでのプレッシャーは
穏やかに過ごせるはずの 愛する家族との時間にも
「影」を落とし、精神的に蝕んでいく。

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アカデミー賞で作品賞をはじめ、監督賞など
6部門を受賞した『ハートロッカー』の時も感じた…

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そこでしか生きる事の意味を見出せなくなっている
ある種の狂気。

戦場での惨たらしさはもちろんの事
帰還兵の心の闇。社会復帰…日常生活の難しさ。
クリスさんは愛する家族のために、自分のために
その狂気から抜け出そう!
仲間全てのために…本当の意味での『英雄』になろうとした矢先、
またしても戦争の犠牲者の元海兵隊員に命を絶たれてしまった。

戦争は何も生み出さないのよ。

まさに実録映画。
それにしても…この映画を撮れるクリント・イーストウッドさん
1930年生まれの84歳。
凄すぎます。