一番影響された人 PART1

私が生きてきた中で一番影響を与えてくれたのは・・・息子です。
今までのものを根底からくつがえされた
でも・・・いい方向にくつがえされたと思っているこの頃です。
 
独身時代が長かった事もあり
性格も伴い・・すべてにこり固まった自分なりのルールってものがあった。
 
縁があり、ようやく結婚する事となり、1年後に懐妊する運びとなりましたが
仕事も辞めており、一日する事といえば・・・妊娠のための読書三昧。
出産と子育ての本をできる限り読みあさり~まさに頭でっかち状態。
幸い~つわりもあまりなく
出産予定が主人の誕生日!という~まぁ・・単純な人間にとっては
勝手に理想の出産と子供の誕生を思い描ける状態にいたわけです。
 
予定日に産む!とか母乳で育てる!とか布おむつで育てる!とか
その頃の標準体重とされていた3000gで産むとか
ま~いろいろと。こりかたまった私の理想の出産。
しかし・・・人生そんなに甘くない・・・
9か月になった頃、医師から「赤ちゃんが3000g超えてきているから気をつけて」
といわれ、「このままだったら、骨盤の狭いあなたは帝王切開になってしまいます。」
ともいわれ、普通分娩以外考えられなかった私は、残り1か月は歩き歩きまくっておりました。
しかし!運命の予定日~病院へ行き、診察を受けても
「なかなかおりてきてないし、まだまだだね。2週間しても何もないようだったら、点滴で・・・」
帝王切開もまだ可能性はあるような事もいわれ・・・そんなぁ。
 
お~まいごっと!予定日に産むんじゃなかったの?私
確かに「おしるし」と呼ばれるものもないし・・・全然そんな兆候がない。
とぼとぼと帰路につき、旦那さんの誕生日であるので
そのディナーの用意なんぞしていて・・・
旦那さんもすっかり出産はないと思い込み、ほろ酔い加減の9時頃に
腹部にちくっ!何?このちくっ・・・
ほろ酔い加減の旦那さんに聞いても「便秘なんじゃん」(けっ)
たしかに!!!いや・・でも・・まてよ~!と
ここは経験者である友人に電話で聞いてみた
「まだ胎動があるのなら~陣痛ではないよ」との事。
赤ちゃん~元気に動いてる=やっぱり違うんだ・・・。
そんなこんなで11時くらいになっていたと思うけれど・・ちくっ!が定期的に訪れている。
これは!?・・・ってな感じで、シャワーを浴び身支度しておいた。
11時半~~~今ここで病院行っても1日分になるよなあ。(などと余裕の考えも浮かび)
12時過ぎに病院へ電話。
陣痛が10分おきにきていたら・・・来てください。との事。
1時半くらいに病院へ行くと・・・
いろいろな検査をして~さぁ!準備室へ行くと・・・
個人産婦人科が少ないせいなのか(その総合病院で産む方が多い)
とにかく出産を控えてる人が多かった!多かった!
「初産なので、これから時間がかかると思われるので、ご主人はお帰りください。」といわれ、
そのまま素直に帰宅した旦那さん。
その間に、ずっと微弱陣痛とかいる方々には申し訳ないくらいに
あっ!という間に・・・出産の時がやってきた。
その状態に看護婦さんもびっくり!あわてて先生を呼びに行く状態。
結局~陣痛室間に合わず、そこで出産する事に。
たちあってくれた医師は(総合病院だったので、診察の度に違う先生にあたる事もあったけれど)
私に「まだまだだね・・・」っていい「3000g超えているから気をつけて」と言った若い医師。
 
そして!生まれてきてくれたのは・・・「2387g元気な男の子です」
思わず~聞き返しちゃいました。
「えっ?」「3387gの間違いじゃないの~~~」
超音波で胎児のおおよその成長(体重)は、頭の大きさと腕の長さから
おおよその体重を概算する仕組みになっていたのです。
はい!頭・・・大きかったです。身長も標準ありました。
彼は・・・骨皮筋衛門状態の赤ちゃんでした。
まるまるの赤ちゃんっていうのとは、かけはなれた赤ちゃんでした。
特に印象に残っているのは・・・彼の手の指に細長く美しい様。
(今でも宝の持ち腐れ状態で・・・とても美しい指の持ち主です)
 
あれ~っ。私ってば・・・3000gの赤ちゃん産むんじゃなかったの???
彼は予定日+4時間とちょいで生まれているので
肺・心臓・その他の内臓はすべてできている状態だったのですが
あまりにお肉がなかったせいで、体温の低下が懸念され
ガラスの箱入り王子となってしまいました。
 
とても親孝行の息子は約2時間でこの世に出てくれました。
いや!母親のお腹の中が嫌だったのかも
ガラスの王子になったせいなのか・・・お肉がなく力がないせいなのか
哺乳瓶で与えられたミルクは飲む!飲む!
しかし!ちょいっとコツを使い吸う力がないと飲むことのできない・・・母乳
ガラスの王子でいたのは・・・2日くらいだったのですが
ガラスの箱から出てきた彼は母乳を嫌がる王子になっていたのです。
その嫌がり方は徹底していて・・・
実家の母が「根性悪くなるから・・・」と心配するほどでした。
 
ことごとく~私の理想とした出産と誕生と違った・・・
もう・・その時、悟りました。
彼は私のものではないと・・・
彼は「アンタの思い通りにいくもんか~アッカンベー。」そういいながら生まれてきたようだった。
頭でっかちの私に「人生~思い通りにいかないよ!」って教えてくれた。
 
 
 
                    誕生から6年後の彼と妹